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【もはや発表会ちゃう】関西最大級の発表会、NAMURA ATTACKスタッフ目線レポ

 

2022.10.16(日) に開催したFRESH DANCE STUDIOの発表会「NAMURA ATTACK」

もともとは「City Attack」という名前で2011年からスタート。バブリーな時代のまま時間が止まったような空気感で人気を博していた裏難波の[味園ユニバース]から場所を移し、昨年(2021)からは北加賀屋の[スタジオパルティッタ](旧 名村造船所跡地)で開催している。今日は、今年のNAMURA ATTACKがどんな様子だったかを、写真や映像なども交えながら伝えたいと思う。

…の前に、発表会の準備期間の僕(FRESHスタッフ)の気持ちを、FRESHのHPの「Manager’s Essay」という記事でかなり赤裸々に書いているので、気になる方はまずそちらを読んでもらえば、この記事の内容も、より入ってくるかと思う。

https://freshdancestudio.com/news/details/323.html

この記事でも、本番当日からではなく、そんな準備期間の話から始めよう。


天を味方につけろ!諦めない心。

NAMURA ATTACKは、なんと言っても屋内と野外の両方で同時進行するフェススタイルなので、どうしても天候や気温に左右される。大雨のなかでは、どう考えても野外のライブを見に行こうと思えない。そんな気になる天気は…本番1週間前の段階では雨予報…。

「去年は晴れてくれたけど今年はダメか…」と諦めかけて、僕は“雨プラン”も考えていたけど、本番3日前から天気予報は突如晴れ予報に方向転換。全員ふたたび希望を抱く。

そして当日…。またもや見事な快晴!最高気温はなんと27度まで上がり、10月中旬というのに半袖でも十分過ごせるほど。「大丈夫!みんなで祈ろう!」と諦めずに晴れを祈っていた神がかりな晴れ男ことHONGOUさんに思わず手を合わせたくなる。会場の空は、文句なしの晴天!


NAMURA ATTACKオープンまでの会場

さて、我々スタジオのスタッフは朝7時半に会場入り。晴れてくれたことに安堵していたが、ほっとばかりもしてられない。本番の朝ならではの静けさと緊張感のなか、設営作業を急ピッチで行う。あと1時間もすれば、1部クラスの人たちが続々集合してくるのだ。

NAMURA ATTACKはイベントがオープンする前に全クラスのリハーサルを行うため、出演者の集合時間も早い。生徒さんや先生にも負担をかけてしまうのだが、特に目立った遅刻もなく極めてスムーズにリハが進行される。

リハを終えたクラスは、そのまま本番直前まで入念な確認を行う。(ここでも「晴れてくれて良かった…!」と太陽に合掌。)


いよいよ開幕!! 五感で味わうワクワク。

そしてお昼すぎにいよいよオープン。天気は引き続き良好。少し歩いたり作業しているだけで汗が滲んでくる。野外の「赤鉄塔」に設置されたDJブースでは、和歌山から駆けつけてくれた新進気鋭のDJ YUTOくんがスピン。会場は直火で焼いているジャークチキンの香ばしい匂いが漂っている(早くも頬張っている人もいた)。

受付に目をやると、早くも長蛇の列!あとからわかったのだが、去年をはるかに上回る来場者数だったそうだ!新型コロナウイルスの感染状況もかなり落ち着いてきたのもあって年配の方も来やすくなっていたのだろう。コロナよさらば永遠に…。


前半戦!! 新しい風吹き荒れるCLASS作品

屋内のステージで流れるBGMのボリュームが次第に大きくなったかと思うと唐突に止まり、フロアはひとときの静寂に包まれる。発表が始まる前に、まずはオープニングだ。NAMURA ATTACKのCMとしてインスタでも公開していた映像がステージの巨大スクリーンに流れる。

2022.10「NAMURA ATTACK」CM
https://www.instagram.com/reel/CimvvTRLB69/?utm_source=ig_web_copy_link

ダイコク映像とTEIKOKU FILMによる力作(このCM制作のために1週間もの撮影期間を要するというから驚きだ!!)は、音源までオリジナルという徹底っぷり。今回は大阪の若手チームBullDogsのメンバー4人が出演してくれた。去年の発表会で制作したCMとはまた雰囲気が変わり、ストーリー性のある展開。ちなみに去年制作されたCMもめちゃくちゃかっこいいので、まだ見ていない人は今年のCMと合わせて振り返ってほしい。

2021.4 「City Attack零」CM
https://www.instagram.com/tv/CKjB06IAHiw/?utm_source=ig_web_copy_link

2021.12「NAMURA ATTACK」CM
https://www.instagram.com/tv/CWk2ULjF7kX/?utm_source=ig_web_copy_link

映像のなかのBullDogsが、まさに会場であるスタジオパルティッタに歩みを進める場面でオープニングムービーが終わると、ステージにMC TATSUYAさん登場!その太く頼もしい声で「いよいよ本番」のスイッチをON。

FRESHは、この1,2年でインストラクターの顔ぶれも少しずつ変わりつつある。今回はなんと7名のイントラ(Amy / TaDachan / Amichoke / RYOKA / HIKARINGO / Minami / nagamune)が初参戦。新しい風が吹いている。このうち実に3名が今年のJAPAN DANCE DELIGHTに出場するなど実力は折り紙付き! 関西、いや日本トップレベルの若手インストラクターが、生徒さんとともに渾身の作品を披露してくれた。もちろん長年FRESHに在籍してくれているベテランインストラクターの作品も仕上がり方が半端じゃない!今まで数年間のレベルでコミュニケーションをとってきた先生と生徒による一体感は、やっぱり見応えがある。

 

 

 

 

 

クラス作品の大トリは、総勢24人で踊り切ったoSaamクラス!ステージからはみ出しそうなのも、お構いなしに一人ひとりが気迫の踊りを見せてくれた。


後半戦で連呼される「もはや発表会ちゃうやん」

クラス作品発表の部分が終わり、イベントは後半戦(=パーティモード)に突入。緊張感が漂う前半戦から空気が変わり、フェスのような楽しさがグングン加速する。FRESHの発表会には「もはや発表会ちゃうやん」と言わしめる4つのポイントがあるので、1つずつ振り返って紹介しよう。

ポイントその①  “OUTDOORサイド”がいつ行っても楽しい!

大阪発の人気パーティ「The Lights(ザ ライツ)」の敏腕DJが、心地いい空間をキープしている。外にいるお客さんや出演者たちは、ベンチに座ってご飯(フードブースも大人気だった!)を食べたり、缶ビール片手にゆらゆら揺れたりと、夏を思わせる陽気の下で、思い思いの楽しみ方をしている。

もはや発表会ちゃうやん!

ポイントその②  ゲストショーがとにかく豪華!

「FRESHの発表会はゲストショーがやばい」というのは自他ともに認めるところだけど、特に今年は実力派の若手から大ベテランまでが揃い踏みだった。soil、Amichoke+MAI、D’LACSSY、BOUNSTEPなど、今年9月のJDDで日本トップレベルの踊りを見せてくれたチームもいたりと、大規模なダンスイベントにも引けをとらない豪華な布陣…。そしてなんといっても、それらのチームをステージに呼び込むMC TATSUYAさんのギア(がなり?)が一段階上がって、先ほどのクラス作品の時とは明らかに雰囲気が変わり、フロアにいる人も自然と歓声が増える。

これがプロのMCの空気の変え方か…。

もはや、ぜんぜん発表会ちゃうやん!!!

 

ポイントその③  ライブが最高すぎる。

この日最大の目玉でもあるのがスペシャルゲストライブのJambo Lacquer&DUSTY HUSKY。アカペラでも踊らせるフロウと、気迫を存分に感じさせるMC(喋り)、そして時折のぞかせる茶目っ気。DUSTY HUSKYさんは、もはや2人の代名詞とも言える名曲『MIZUWARI』を歌い終わったあと誰か今歌ってる間に”水割り”持ってこれたじゃーん!酒飲ませてよ!(笑)と、ユーモアたっぷり。しかも2人の曲だけではなく、それぞれが所属するクルー、“WARAJI”“DLiP RECORDS”の曲も惜しげなく披露。さらには(なぜか)タイマンチーズのあの名曲まで…。ダンススタジオ主催のイベントでこの曲が流れるのは…

いよいよ、ほんまに発表会ちゃうやん!!!

ポイントその④  バーで出る酒の量が尋常じゃない。

確かに来場者数は多いけど、緊急事態宣言やまん防などで自由を奪われていたパーティピーポーがここぞとばかりに財布の紐を卍!!解!!おかげでイベント中盤で、早々に残り少なくなるドリンクのストックとプラカップ。あわててスタッフが会場近くの酒屋にダッシュする場面も。スタッフのインカムで「お酒足りません!」「買ってこよか!?」というやりとりを聞きながら、僕は心の底から思った。

まじで全っ然、発表会ちゃうやん!!!!!!


そんなこんなで、(良い意味で)“発表会らしからぬ”空気のまま、インストラクターによるゲストショーも続々行われる。

大トリを飾るのは大阪が誇るレジェンド、MIDDLE FILTER。僕らの期待値を悠々と超えてくれる感動的な締めくくり!


最後の最後まで大盛況&ほっこり。

ここからはさらにもう一段階パーティヴァイブスが加速。たった今ゲストショーで踊ったばかりの先生たちも、「やっと飲める〜!」とバーカンに突進。最後まで残って遊んでくれたお客さんや生徒さんも、去年に比べて段違いに多かった。そういえば去年は、イベント中盤で酔い潰れてゲストショーが見れなかった生徒さんがいたり、自分で立てなくなってタクシーで強制送還された方がいたり、ひどい時には怪我人が出たりと、楽しみすぎてワヤな状況にもなっていたとのことだが、今年は大きなアクシデントもなく、みんな程よく楽しんでくれたようだ。

フィナーレはHONGOUさんのお礼のスピーチ…だがしかしこれだけでは終わらない。この3日後に誕生日を迎えるHONGOUさんのためにスタッフがこっそり用意しておいたサプライズのバースデーケーキが現れる!

ケーキを出してくれたHEX BEX、sucreamgoodmanのメンバーに加え、応援にいらしていたoSaamさんのお母様も登場されたのが、この日一番ほっこりしたシーン。最後の最後まで大盛況で、NAMURA ATTACK2022は幕を閉じた。

CREATOR’S LOUNGEの最高の仕事も見て!

さて、ここまでNAMURA ATTACKの1日を、写真も交えながら事細かに振り返ってきたが、もう一つ余韻に浸ることができるコンテンツを紹介しよう。CREATOR’S LOUNGEの代表、くっすんさんがスタッフの搬入開始の様子から最後のサプライズの様子までを(めっちゃ長時間)撮影し、温かみのある映像として編集を行なってくれた。音源はもちろんJambo Lacquer&DUSTY HUSKY『MIZUWARI』!!これ以上ない暖かさ!文字や写真とはまた違った形であの日の空気感が蘇る(今年参加できなかった方はぜひ次回ジョインしてほしい)。

“Throw Back NAMURA ATTACK”
https://www.instagram.com/reel/CkDUXOGjx2q/?utm_source=ig_web_copy_link

Camera/Edit : YUUKI KUSUMOTO


[まとめ] 12周年を迎えるFRESHの”これから”

結論からいうと、準備から本番、そして発表会”+α”のパーティの部分まで含めて、ほぼ完璧な日だったと思う。ただ冒頭で紹介した「Manager’s Essay」でも書いたのだが、インストラクターや生徒さんやFRESHのスタッフだけでは、当然発表会は成り立たない。当日に力を貸してくださるMC、DJ、舞台監督、音響、照明、VJ、カメラマン、映像班、野外のライティングなど、あらゆる技術スタッフの方がいたからこそ今年も大成功を収めることができた。写真や映像を眺めつつこのレポを書くなかで、改めてそれを痛感している。

さて、FRESH DANCE STUDIOは、2022年12月7日(水)に創立12年を迎える。12年というとかなり長い年月だ。FRESHと同じ年に生まれた出演者(小6)がステージで踊っているのを見ると、より一層歳月の重みを感じる。2020年に存続の危機を迎えたときには、多くの方の愛を受けて息を吹き返した。それは今までのFRESHの功績に対する「ありがとう」の意味でのサポートもあったかもしれないけど、それよりも、“これからの頑張り”に期待して支援してくださった方が多いんじゃないだろうか。そうやってみんなに「必要な場所だ」と期待してもらっていることを噛み締めて、もっともっともっと刺激的かつ“フレッシュ”なスタジオにできるよう、力を尽くそうと思う。
ちなみに、来年のNAMURA ATTACKも今年と同じく10月中旬ごろに開催予定だ。今年の盛り上がりを超えられるのか不安なところだが(なんといっても今年がほぼ完璧だったから…)、FRESHには素敵なインストラクターや生徒さんがたくさんいらっしゃるので、きっと大丈夫だ。彼らと一緒に来年もその先も、“過去最高”を更新していきたい。


最後にスナップで振り返って終わりにしよう。出演してくださったみなさん、遊びに来てくれたみなさん、そして裏方としてイベントを支えてくださったみなさんに厚くお礼申し上げてイベントレポを閉じる。


[おまけ話]

全ての撤収が終わり、イベントの荷物をFRESHに置いたあと、近くの居酒屋でスタッフだけの簡単な打ち上げを行う。といっても、みんな疲れ果てているので1,2時間くらいでお開き。「じゃあ帰ろかー」と外に出ると、思い出したようにポツポツと降り出す雨。時計を見ると日付が変わったばかり。怖いくらいの晴れ男ことHONGOUさん。来年もどうかお願いします…。

Photo : REALY / Quwaaan / Jyunya Fujimoto
Text : Seiji Horiguchi

【FRE$H11周年記念】NAMURA ATTACKを振り返る。

2021年12月12日。FRESH DANCE STUDIOの11周年を記念した発表会「NAMURA ATTACK」が開催された。

スタジオスタッフとして奔走しつつも、イベントを最初から最後まで楽しんだ1人として、イベントの様子を記したいと思う。なんせ長くて濃ゆい1日だったので、文章もひたすら長くなってしまうと思う。でも写真やYoutubeのリンクなども載せながら書いていこうと思うので、文章を読むのに抵抗がある人は写真や動画だけ流し見してもいいかもしれない。とにかく当日の雰囲気を少しでも伝えられれば嬉しい。


2020年。新型コロナの影響で、FRESHの年一の発表会「City Attack」の開催は叶わず、夏にオンライン配信を軸としたゲストショーのみの「Village Camp」を辛うじて開催できただけだった。だからこそ今年の春に1年4ヶ月ぶりに開催した発表会「City Attack零」は、それまで溜まりに溜まった先生や生徒さんのエネルギーが集結・解放されて本当に感動的な日になった。一度は存続の危機に立ったものの、クラウドファンディングで多くの人からの愛を受け、息を吹き返したFRESHの完全復活を象徴する回だったと個人的には思っている。

そんな「City Attack」から名前を変え心機一転、「NAMURA ATTACK」が誕生した。


「『City Attack』から名前を変えたのはなんで?」

といろんな人から聞かれる。

裏話をすると「10年続いた味園ユニバースでの発表会に一度区切りをつけた今、これからは発表会の会場を固定せずいろいろ変えてもいいかも」という案が2019年の終わり頃の企画会議で出たのが始まりだ。

そもそも「”に“衝撃”を与えるイベント」という意味で11年前に「City Attack」がスタートしたわけだが、去年の会議で「これから会場を変えていく事があれば、その場所の名前を頭に付けて『○○○○ ATTACK』とイベントのタイトルも変えていくのはどうだろう?」となったのだった。つまり今回は[名村造船所跡地]で開催したから「NAMURA ATTACK」だ。だから今後「服部緑地 ATTACK」や「Bagus ATTACK」さらには「京セラATTACK」なんていうイベント名になる可能性も0では無い。


…早くも脱線してしまった。


今回の会場であるスタジオパルティッタ(旧 名村造船所)。ここの何が魅力かというと、会場の使い方が自由なところだ。

屋内のステージはダンスショーにぴったりだし、屋外でも音楽を流したり飾り付けを行なったりしてフェスっぽくもできる。クラス作品の発表やゲストショーはもちろん、ライブやDJタイム、そしてフードブースや物販ブースなど細かいところにもこだわるFRESHのイベントにもってこいだと考えた。


重要な野外スペースの使い方だが、今回は中崎町[NOON]で定期的に開催中のパーティ「The Lights」のクルーに、野外のパーティサイドへの出演を依頼した。

 

 

DJ・LIVE・DANCEが絶妙なバランスで混ざり合って、良い意味で敷居が低いというか、遊びに来る人を選ばないフリーなパーティだ。さらにその野外スペースに、照明演出家のDISCOBALL-IKEDAさんも参入。淡路島の自治体の倉庫に眠っていたミラーボールをもらい受け、それを毎回会場に持参するくらい気合いの入った人だ。

これで野外のスペースは盤石だろう。

ただ、野外のパーティサイドは天気にモロに左右されるという弱点もある。少雨はともかく、豪雨の場合は開催自体が危うくなるし、今回は12月の開催ということで寒さも心配だった。晴れれば天国、降れば地獄。野外フェスをイメージしたイベントを打つのは、大博打なのである。


いよいよNAMURA ATTACKの当日。気になる天気は…

晴れた!

しかも少し動き回っていればアウターも要らないほどの気温。スタッフ全員、胸をなでおろした。


会場の設営やリハーサルが終わってお昼過ぎにいよいよオープン。各所のスタッフがインカムを装着して連絡を取り合う。この頃には、野外に構えたフードブースの「日の松」と「ちから食堂」も稼働。

あたりにはスパイシーな香りが漂って、リハ終わりの生徒さんの中には、早くもネギ塩豚丼を頬張っている人も。


野外のDJブースの上に目をやると、ミラーボールがクレーンで吊られていた。

IKEDAさんがわざわざトラックで重機を持参して吊ってくれたのだ。IKEDAさんの妥協なしのセッティングに胸が熱くなる。

そんなバッチリな雰囲気の中、野外のパーティサイドはトップバッター0mSv(ゼロミリシーベルト)君のDJで幕を開ける。インストのビートや日本語ラップをかけながら少しずつ会場を温めてくれた。

ステージ裏では、クラス出演者達が最後の確認をしながら自分の出番を待っている。「何分後かにはもう本番…」と考える彼らの表情は緊張と興奮が入り混じっている。


屋内のフロアに戻ろう。


静寂の中、おもむろにNAMURA ATTACKのオープニング映像が流れ始める。SNSでも話題になっていたCMだ。

登場するキャストは、REIKOさんKAZUKIYOさんの2名。始まりを予感させる壮大でスピード感のあるトラックはYUNGEASY&ip passportプロデュース。撮影&編集はダイコク映像。ディレクションはTEIKOKU FILM。各方面の技によって生まれた2分の映像は、会場(と、恐らくはステージ裏でスタンバイする出演者)の緊張感を一気に高める。


そしておなじみMC TATSUYAさんの声が響き、クラス発表が始まる。

【1部クラス】

◉TAKUYA CLASS

◉MA-NA CLASS

◉MAHIRO CLASS

◉michi CLASS

◉TAA CLASS

◉ZOO CLASS

◉IPPEE CLASS

◉MAHINA CLASS

【2部クラス】

◉YUKIE CLASS

◉K-KO NUMBER(特別出演枠)

◉GON CLASS

◉aoi takase CLASS

◉HONGOU CLASS

◉keiko CLASS

◉MIO CLASS

【3部クラス】

◉ayana CLASS

◉Amichoke NUMBER(特別出演枠)

◉TAKENO CLASS

◉DRAGON CLASS

◉SHIZUKA CLASS

◉FunkyP NUMBER(特別出演枠)

◉MAKOTO CLASS

全22の濃厚かつエネルギッシュな作品が続々と登場。矢継ぎ早に移り変わっていく世界観は見応え抜群!何より最高な表情で踊る出演者の姿に思わず目頭が熱くなる。本番までの準備期間というものは誰にとっても長くて大変な時間だけど、このショーの瞬間は何度味わっても最高だ。

バイブス満タンで最初から最後までフルスイングで踊りきったTAKUYAクラス。難しい三点倒立を決めるmichiクラスの子ども達。特別出演枠で出てくれたK-KOナンバーの圧巻の構成力。目出し帽スタイルで途中から誰が誰か分からないTAKENOクラス。ガチ揃えでステップを踏みまくるMAKOTOクラス…。

挙げ出すとキリがないけど、本当に良い踊りの連続だった。


イベントは後半戦へ突入。屋内はゲストショーの時間に移る。


【4部ゲスト】

◉RAD FOOTMAN

 

◉At

 

◉MO★JO

 

◉GENESIS

 

◉Amichoke+MAI

 

◉DIVAcrew

 

◉DONUTS+白ごはん

 

◉Asian Kung

 

今回、初参戦となるRAD FOOTMANDIVAcrewなど女性クルーのエネルギーがとにかく凄まじい。1人ひとりの必殺技や性格は活かしつつ、一つの世界観にまとめあげるayanaさんK-KOさんの手腕が遺憾無く発揮されたショーだった。それから4部トリのAsian Kungは、先ほどのTAKENOクラスと同じく3人とも目出し帽スタイル…!!でも誰が誰かは、ファンならすぐわかるはず。


ここでお客さんはみんな外へ移動。ライブの時間だ。


これから始まるという時に、DISCOBALL-IKEDAさんがすっと僕の横に来て言った。

「野外を完璧な照明にしたいんで、パルティッタ側の電気を消してもらえませんか?」

確かにDJブースの頭上に浮かぶミラーボールや、会場全体を彩るレーザーが良い雰囲気を醸し出しているけど、その逆サイドから野球場のナイターのようにこうこうと照らされている投光器の光が少し邪魔をしている。パルティッタ的には安全面の関係で、夜間は投光器を付ける決まりになっているみたいだが、わざわざ淡路島から重機を運んでミラーボールを吊ってくれたDISCOBALL-IKEDA氏の気持ちに僕も応えなければ!と、無理を承知で会場側に交渉したところ「ライブの時間だけなら」と、快く明かりを消してくれた。これでいよいよ野外ステージのムードはIKEDAさんが掌握。レーザーやミラーボール、そしてスモークの演出でライブをがっつりサポートしてくれた。


スペシャルゲストライブの前に、なんと前回ゲストとして出演してくださったÄuraさんがなんとショットライブでカムバック。旦那であるDJ INGAさんと共にThe Lightsクルーに所属されているので、特別にマイクを握ってくれた。この1,2年で音源制作やライブなどの活動も忙しくなったÄuraさんは、なんとこの前日も東京でライブがあって昼頃に大阪に帰ってきたところ。それでも疲れを一切見せない伸びやかな歌声を届けてくれた。

 

今年10月に7インチバイナル限定でリリースした『on the other side』も特別に披露するなど大阪の新たなディーヴァとしての存在感を示した。


続いていよいよスペシャルゲストライブ。大阪アンダーグラウンドで長年活動を続けるHIPHOP集団、THA JOINTZの登場だ。数年前にアメ村で産声をあげ、今や全国的にファンも多い大阪ミナミのヒーロー。今回ライブを披露してくれたのはJASS、KOH、GOTU、MFS、JNKei、そしてオリジナルメンバーではないが駆けつけてくれたKID PENSEURの6名。

同じくJOINTZファミリーのDJ JAMもブースで準備万端の様子。

自分がリスペクトしてる人らにこうやって呼んでもらえるのはめっちゃ嬉しいっす!HIPHOP、音楽、最高やろ!」とライブができる喜びをストレートにぶつけるKOH君のMCを皮切りに、彼らの代表的な曲が続く。今年はメンバーのGOTU君もついに1st Album『Osaka Trash』をリリースしたということで、ライブのセトリも厚みを増している。途中でJOINTZにダンサーとして所属するDITI(from SS)nagamune(from白ごはん)も登場し、わやくちゃ感はさらに加速!

 

 

 


今回彼らが披露した曲の中でMVが上がっているものをまとめたのでチェックしてほしい。

『NEWDAY』prod. MoneyJah

『It’s OVER』(JASSアルバム『獅子奮迅』より)

KOH『WE GOTTA POWER ft. KID PENSEUR&MFS』prod. Lil May (EP『Throwback Future』より)

『Beyond The Line』MFS

KOH『Don’t Breathe ft. JASS,EMKAY & anddy toy store』

終盤には彼らの代名詞とも言える『SHAKE』(prod DJ SOOMA)も披露。前列の方で見ているオーディエンスも巻き込み、ステージの周りはお祭り騒ぎ。この曲のプロデュースを手掛けた、DJ SOOMAさんによる極太でファンキーなベースラインに、初めて聴く人も思わず首を振っていた。

JASS『SHAKE ft. KOH,JNKei』(prod. DJ SOOMA)

 


さあ、いよいよフィナーレ。屋内では最後のゲストショーが始まる。


【5部ゲスト】

まずはゲストソロ。今回は5名のダンサーがソロとして登場。

◉MAHIRO(Roa)

◉MA-NA(BOO-YA)

◉ZOO(BOTTOM BOUNCE/R’zmanatiC)

 

◉IPPEE(GIDDAP)

◉GON(サカナウマゴン)

 

もはや恒例となっているGONさんのアクロバットは計3発!いつもより多めに回っていた。写真にも捉えられているが、完全に腰から落ちているのでそろそろドクターストップがかかってもおかしくない…。文字通り捨て身の大技に会場もおおいに湧いた。


続いてチームショーケース。関西を代表するチームや豪華なユニットが続々登場。

◉MIO×REIKO
妖艶なvibesで、登場するだけで会場の空気を全部持っていく。もちろんソロの時のスタイルは違うものの、高い次元で組み合わされたコンビネーションで、HIPHOPとJAZZどちらの良さが詰まったショーに。

◉sutte sutte highte
Aya Ifakemi Yemさんとmichiさんに加え、今年から加入したmihoさんのスタイルが良い意味で味変をもたらし、AfricanやReggaeのスタイルに新たなフレイバーを追加。完全に三者三様のスタイルだけど、揃える所は揃えるあたりはさすがのキャリア。

 

◉MAHINA×FunkyP
この冬から始動したHIPHOP+POPのユニット、MAHINA×FunkyPは今回最も「どんなショーになるんだろう」と気になる2人だったけど、この日ライブでも歌われたÄuraさんの新曲『on the other side』が空気感にぴったりマッチしていた。

◉BOXER×keiko
今年10月に若くして亡くなったSuchmosのベーシストHSUさんへの追悼の意を込めて『Miree BAY ver.』をセレクトして、HOUSEの枠にはまらない自由なショーを展開。

◉HEX BEX+sucreamgoodman
(DYさんが不在の為、5人での出演にはなったものの)大阪が世界に誇るHIPHOPダンススタイルをレペゼン。爆発力のある全員での合わせから個々のソロまで、バチバチに攻めたスタイルを披露してLiving Legendっぷりを見せつける。

 

◉MIDDLE FILTER
大トリはもちろんこの2人。スムースな音源が流れた瞬間から会場は既に虜。しかもショーの終盤で「そうきたか…!」ともう一段階ヘッズを唸らせる粋な展開はMIDDLE FILTERならではだし、もちろんダンスも圧巻。HIPHOPのサンプリング文化の魅力を改めて教えてくれるようなショーで、この日最後のショーをしっかり締めてくれた。

 


全てのショーが終わり、パーティはいよいよワヤに。ラストのDJタイムは、DJ SOOMAさん。

イベント終了30分前。僕が握るインカムにバースタッフから「ドリンク全部完売しました!!」と嬉しい報告。思わず「すご!!」とインカムで返事したけど「まだまだこっからやんけ!」というParty Peopleの怒号が聞こえてきそう…。余談だが、前回のCity Attack零では、酔っ払いすぎて負傷した人やタクシーで強制送還された人もちらほらいたと聞いていたので、今回はトラブルが起きないといいな…と思っていたけど、後から聞くところによるとしっかり潰れて4部のゲストショーすら見れていない人もいたらしい。どんな飲み方したらイベント前半で潰れるんだ…。でもそんなパーティ感もFRESHのイベントならではだろう。最後はオーナー2人の挨拶でNAMURA ATTACKは幕を下ろした。


最後にパーティスナップや素晴らしい光景を眺めてお別れしたいところだが、今回は、3人のカメラマンがダンスショーやライブ、そしてパーティの様子や舞台裏の出演者の張り詰めた表情まで写真に収めてくれたおかげで、いつもよりもイベントの記憶が鮮明に蘇ってくるし、僕もその余韻を楽しみながらレポートを書けている。改めてREALYさん、Quwaaanさん、Jyunya Fujimotoさんの3名に感謝申し上げる。

 

 

 

 

 

 

 


最後の最後に告知。

来年の発表会の開催日が既に決まっている。2022年10月16日(日)。場所は再びスタジオパルティッタ(つまりイベントタイトルも“NAMURA ATTACK”のままだ)。まだ先のことなのでなんとも言えないが、このままの落ち着いた感染状況のままでいけば、オンライン配信は行わないかもしれない。なので今回、会場に来れた人も来れなかった人も次回は是非現場でお会いしたい

改めて今回NAMURA ATTACKに関わってくださった全ての方にお礼を申し上げてイベントレポを終える。ありがとうございました。

text by Seiji Horiguchi