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2019年FRE$Hインタビューを振り返って。インタビュアーあとがき。

2013年から始まったFRE$Hインタビュー。
ダンススタジオとしてダンスの技術を伝えるだけではなく
人生の先輩方の体験や貴重な言葉を記録し、
同時に発信することを目的として始まりました。
そして僕、セイジがインタビューと記事の執筆を
担当させて頂いてからもうすぐ3年。
今までに14名のアーティストの方に
インタビューをさせていただきました。

毎度毎度、
目を見開くほどのエピソードや
言葉も出ないほどに感嘆させられるパンチラインの連続で、
いずれも背筋が伸びる回ばかりでした。

直接、話を聞いて感じた自分の感動を
できるだけそのままに近い状態で読者のみなさんに届くような記事にすることを目指しています。

今日は、
今年に入ってから行ったインタビューを振り返って
今一度、アーティストのエピソードや名言にフォーカスすると共に
個人的な感想を述べていきたいと思います。


 

まだFRESHのインタビュー記事を
読んだことのない方は是非この機会にチェックしてみてください^^

[FRESHインタビュー記事一覧]
https://freshdancestudio.com/news/longinterview.html

それでは、早速。


 

◉CHEKEさん[HEX BEX,Asian Kung]

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https://freshdancestudio.com/news/details/170.html

3月に公開したCHEKEさんインタビュー。
CHEKEさんは、スタジオやイベントで会っても気さくに話しかけてくれる反面
意外と深いところまで話をうかがう機会はなく、いわば「謎多きダンサー」の1人でした。

ですが、インタビューではめちゃめちゃ深いところまでお話していただいて
CHEKEさんが普段考えている事を知ることができました。

特にHEX BEXの結成秘話は、めちゃめちゃ面白い!
「LOCO BOYS(ロコボーイズ)」という名前に決まりかけてから「HEX BEX」になった話は
知らない人の方が多かったのではないでしょうか?

「チームメイトと何を共有するか」「どれくらいの覚悟があるのか」という話にもなり、
全ストリートダンサーに共通する話だと思いました。
何度読み返しても「うんうん」と頷ける内容です。


 

◉oSaamさん [sucreamgoodman]

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https://freshdancestudio.com/news/details/176.html

自分の先生でもあるoSaamさんに改まってインタビューをするのは何か気恥ずかしいような
緊張するような感じがしましたが、終始リラックスして質問に答えてくださいました。
(実は僕、スタッフになる前から、FRESHのoSaamクラスの生徒として出入りしていたんです)

性格、容姿、体型、スキル…と、誰もが羨む魅力を沢山持っているoSaamさんですが、
インタビューの中では、
NYに渡った時に孤独な生活を送ったエピソードや、
DVDを製作する時にチームメイトとのコミュニケーションに苦しんだ過去のエピソードも赤裸々に語ってくださいました。

なかでもレッスンを受けに行ったBrian Greenに全く相手にされなかった話は衝撃でした。
(記事の中にもありますが、NY滞在の終盤の頃、ナイトクラブで無我夢中で踊りを解放した事をきっかけにBrianに認められて生活が好転したと話されていました)

何か行動を起こしたり動こうとする時には逆風はつきもの。とにかく、力をもらう回でした。


 

◉METHさん[XXX-LARGE]

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https://freshdancestudio.com/news/details/178.html

Village Campにゲストとしてお越しいただいたMETHさんに
インタビューをさせていただいた貴重な回。
何と言っても北海道の斜里を拠点にしながら、日本全国のイベントに出演するなど
最前線の活躍を続けられているダンサー。誰にでもできることではない!
そしてダンサーとしてだけではなく
そしてDJとして、デザイナーとして、そしてJUICE Recordsのオーナーとしても
表現を続けられているという事で話題も豊富でした。

記事の前半は斜里から上京された際の話、
後半は(東日本大震災を機に)斜里へ戻られてからの話。

いずれも「誰もやってない事にトライする」という
まさにHIP HOPマインドを体現されたエピソードが印象的でした。

「好きな事とどう向き合って生きていくのか」という大きなテーマにもなり
記事を書きながら自分もしみじみ考えさせられる回でした。


 

◉茂千代さん&SOOMAさん

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https://freshdancestudio.com/news/details/192.html

今月UPしたばかりの最新記事。
大阪が誇る孤高のMC、茂千代さんと、”サンプリングスナイパー”の異名を持つドープなDJ、SOOMAさん。
アンダーグラウンドシーンで20年以上活動を続けられてきた2人のOGが
2019年のラストに、満を持してアルバムをリリースされるという事でインタビューさせていただきました。

まず彼らのキャリアは、故DJ KENSAWさん抜きでは語れないでしょう。
かつてのエピソードやKENSAWさんから受けた影響をたっぷりと話してくださいました。
90年代から令和元年まで、大阪のシーンの移り変わりを見てきた彼らの言葉はあまりにも重かった。

記事の最後にも書いたのですが、茂千代さんも、SOOMAさんも
自分のキャリアにプライドを持ちつつも
偉そうに振る舞ったり大げさな表現をしたりしないところが本当にかっこよかった…。
よく歌詞などでも耳にする「リアルなHIP HOP」ってこういうことなのか。


…というわけで

今年は4回のインタビューを行いました。どれも濃度が高く、学びが多かった!
インタビューの良いところは、アーティストの胸の内やライフスタイルを知る事で
その人のアート表現が、より身近なものになる事ではないでしょうか?
自分もインタビュアー/ライターとして、アーティストの言葉を活字にする責任を
より一層感じた一年でした。

来年ももちろんFRESHインタビューは続きます!
いつもインタビュー記事やFRESHのブログを読んでいただいている皆様に
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
それでは皆様、良いお年をお迎えください。


 

Seiji Horiguchi
FRESH DANCE STUDIOマネージャー。フリーライター。新聞記者になることを夢見る学生時代を経て、気づけばアメ村に。関西を中心に、アーティスト(ダンサー/ラッパー/シンガー/フォトグラファー/ヘアアーティスト stc…)のプロフィール作成やインタビュー記事の作成を行っている。現在の主な執筆活動としては
・FRESH DANCE STUDIOインタビューシリーズ
・カジカジ、連載「HAKAH’S HISTORY」
・その他パーティレポ、ダンスチーム紹介文、音楽作品の紹介
などが挙げられる。大阪のアンダーグラウンドシーンにアンテナを張りつつストリートカルチャーの「かっこいい」を広めるべく日々執筆中。

ご依頼はこちらまで。
sage.the.nara@gmail.com

 

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Beat Makeという芸術について

こんにちは。FRESH DANCE STUDIO STAFFのセイジです。
僕のことを知っていただいている方もいらっしゃると思いますが、
(めちゃめちゃ今更ながらの)自己紹介をしたいと思います。

元々は奈良県出身で、大学進学を機に長野県は松本市へ引っ越しました。
(ちなみに大学1回生で友人に誘われてダンスをはじめました)
大学卒業後、しばらくしてから大阪へ引っ越し、職を転々としたのち
3年前にFRESHのスタッフに仲間入りしました。
今はFRESH DANCE STUDIOのメインスタッフ(肩書き的には一応スタジオマネージャー?)を勤めています。
高校時代に、新聞記者を志していたこともあり、
FRESHでは主にインタビュー記事やダンサーの紹介文、イベントレポなど、書き物のあれこれを担当しています。

ここのところ、WS情報や、発表会情報や、インタビューや、イベント紹介など、
スタジオ関連の記事を書くことが多かったので、今日は僕にとっての「箸休め」的な話題を。
ビートメイカーについての話です。
お時間ある方は最後までお付き合いいただけると嬉しく思います。


先日、RedBull JAPANがプロデュースする日本のビートメイカーとストリートダンサーの
コラボレーション(セッション)の映像作品が公開されました。
関西を代表するHIPHOPダンサー、oSaamさん、HONGOUさんもこの映像作品に参加しています。

How oSaam Freestyles To BudaMunk Beats | GROOVEMENT Studio Session

How HONGOU Freestyles To NAGMATIC Beats | GROOVEMENT Studio Session

(完全にイヤホン推奨です。お試しあれ。)

この映像作品シリーズは、XXX-LARGE,SODEEPのTAKESABUROさんの監修ということで人選も納得。
鉄板の組み合わせから、見たことのない異色な組み合わせまで、思わず唾を飲むようなコラボレーションが実現しています。
音の重厚感、ダンスの迫力にカメラワークも相まってマチガイナイ映像に仕上がっています。
ここで重要なのは
日本のビートメイカーとストリートダンサー
のコラボであるという点ではないかと思うわけです。


また、今年リリースされ全国的に注目を集めたsucreamgoodmanの映像作品「LINKS2」にはBudamunkさんが全音源を提供。DVDに合わせて、映像の中で使用されたトラックが収録されたCDも付属しており、映像のボリュームやレベルも含め、「お値段以上」であることは明らか。

sucreamgoodman×Budamunk “LINKS 2″[DVD+CD]- Trailer -

今年の春にFRESHから行ったoSaamさんインタビューの中で、

もともとBuda君にLINKSの一発目を渡した時に「めっちゃやばかった!もし次やるなら是非やらせてほしい」って言ってくれて。しばらくしたら曲作ったって言って聴かせてくれてん。めっちゃヤバくて、形にするしかないと思った。

という話もありましたね。sucreamgoodmanとBudamunkさんの絆の深さを象徴するエピソードです。

FRESH DANCE STUDIOプレゼンツ・インタビューシリーズoSaam
https://freshdancestudio.com/news/details/176.html


さらに今年のABSOLUTE at. CLUB CITTA’ では、
HEX BEXが、岩手出身山梨在住のビートメイカーMAHBIE(マービー)さんとコラボして音源を作成し、スペシャルなショーケースを披露。ショーのためにMAHIBIEさんが1から新しくビートを制作したというから驚きです。実はMAHBIEさんが制作のためにFRESHに来られた時に、スタジオでHEXとMAHIBIEさんの制作過程のやりとりがちらっと聞こえてきたのですが、非常にクリエイティブで、レベルの高い話をされていたのを覚えています。


さて、このように、今年はダンサーとビートメイカーの距離の近さがよく現れた1年といえるのではないでしょうか?もちろん、今までも生でビートライブとダンスのセッションが行われたりといったことはありましたが、映像の作品だったり、ショーを作り込むような試みは、自分にとってすごく新鮮です。

で、ようやくここからが本題なのですが、この記事を読んでくださっている方にも

日本のビートメイカーをもっと知ってもらいたい。

というわけで自分もビートマニアの端くれとして日本のビートメイカーを紹介させていただきたいと思います。昨今はビートシーンも広がりを見せ、MPCを使ったビートライブだけでパーティが成立したり、ダンサーがビートメイクに挑戦したり、ということも増えています。そんな日本のビートシーンの盛り上がりの渦中にいるアーティストを紹介したいと思います。

※本当はそれぞれのビートメイカーに対し、自分の好きなポイントを語りたいのですが、この記事が凄まじく長くなってしまうので、割愛させていただきます。興味のある方は、ご連絡いただければ、お一人お一人語らせていただきます。

では、早速!


 

◉日本のビートメイカー9選

1, Budamunk

2, grooveman Spot

3, ILL-SUGI

4, Aru-2

5, bugseed

6, Yotaro

7, Tajima Hal

8, CRAM

9, Fitz Ambro$e (※カナダ出身,東京在住)


また、インストのビートの作品のみではなく、ラッパーへのトラック提供を積極的に行うという方(プロデューサー)も、もちろん数多くいらっしゃいます。というわけで

【番外編】

日本のHIPHOPシーンを賑わすプロデューサーの紹介を。(数が膨大なので、近年勢いがあり、自分が特に普段頻繁に聴いている方をpick upさせていただきます。もっともっと紹介したいアーティストの方は大勢いらっしゃいます)


◉日本のプロデューサー9選

1, VaVa

2, Sweet William

3, STUTS

4, illmore

5, 理貴

6, Gradis Nice

7, Green Assasin Doller

8, EVISBEATS

9, GEG


また、大阪アンダーグラウンドでは以下のプロデューサーの方々も日夜シーンど真ん中で活動されています。

・ENDRUN

・CHIN THE ASIA

・MoneyJah

・GeminisAzul


トラックメイクの解説をしている動画を見ると、音楽的な知見の深さとビートの緻密さ、
そして「ラッパーと共に一つの作品を作りこむ」という熱量に舌を巻きます。

Kamikudaki: Breaking Down BAD HOP – これ以外 feat. YZERR & Tiji Jojo By Lil’Yukichi 


HIP HOPの歴史においては、Juice CrewのマーリーマールがSP-1200という機材でレコードからビートのサウンドを抜き取ってトラックを構築するという技術を(偶然にも)発明し、その後J DILLAをはじめとするアーティストがその技術を成熟させてきたと言われています。

「ヴォーカルをサビで使うためにサンプリングしようとしていたら、
間違ってスネアの音が入っちまったんだ。

そこで試しにトラックに合わせて
スネアをプレイしてみたら、良いサウンドになった。」

Marley Marl

(Jordan Ferguson著「J DILLA’S DONUTS」より)

今日紹介した日本のビートメイカーもこの発明と成熟の時代の影響を受けていることは間違いないでしょう。
また多くの国や地域では、古くから祭りや礼拝に打楽器が使われてきました。人は昔から何かを「打つ」音に高揚感を覚えたり、体を動かしたくなる衝動にかられてきたと言えます。そんな、大昔から続く「ビート」というサウンドの素晴らしさを僕はこれからも味わい、できる範囲で発信していきたいと思っています。
今一度、日本で打ち鳴らされているビートの素晴らしさに耳を傾けてみませんか?
それらの音は、あるときはあなたを思慮深くし、あるときは情熱的にし、あるときは恍惚状態にさえ陥らせてくれることでしょう。


文 : Seiji Horiguchi

Seiji Horiguchi

フリーライター。
新聞記者になることを夢見る学生時代を経て、気づけばアメ村に。関西を中心に、アーティスト(ダンサー/ラッパー/シンガー/フォトグラファー/ヘアアーティスト stc…)のプロフィール作成やインタビュー記事の作成を行っている。
現在の主な執筆活動としては
・FRESH DANCE STUDIOインタビューシリーズ
・カジカジ、連載「HAKAH’S PROCESS」
・その他パーティレポ、ダンスチーム紹介文、音楽作品の紹介
などが挙げられる。
大阪のストリートカルチャーにアンテナを張りつつアンダーグラウンドの「かっこいい」を広めるべく日々執筆中。

https://www.instagram.com/horisage/

依頼はこちらまで。
sage.the.nara@gmail.com