SOWL VILLAGE2020対談–インタビュアー長めのあとがき[関東版]–

 

「HIPHOP村おこし」を合言葉に、毎年川崎CLUB CITTA’で開催されているSOWL VILLAGE。

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刺激的かつピースな空間は多くのパーティヘッズを魅了してきました。まずは知っている方も知らない方もこちらのショーやライブの映像を見てほしい…!

このパーティね、ただヤバイショーが見れて楽しいだけじゃないんです。
北は北海道、南は沖縄まで、全国のプレイヤーやヘッズが集まるのでその一夜をきっかけに仲良くなって、それがまた新たな作品作りやセッションに発展するという最高すぎるエピソードも生まれるんです。
それくらい、SOWL VILLAGEは「何かが起こる場所


 

今年の開催は3月27日の金曜日。

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…のはずだったのですが。

コロナウイルスの影響を受け、先日「開催中止/払い戻し」が発表されました。うおー…。

今年も例年に負けず劣らず豪華キャストが勢揃いしてたんですが…。残念でならない。多くのパーティやバトルイベントが中止/延期になっていくなか「SOWL VILLAGEは大丈夫だろう!」と思っていた方もいたかもしれません。(というか自分は勝手に思ってた…)

が、イベントの規模や毎年の動員数をみると中止にせざるを得なかったのでしょう。
なんにせよ、苦渋の決断をされた運営サイドの皆さんに心からリスペクトです!
残念残念…と嘆いてばかりいても仕方ありません。
SOWL VILLAGEが中止になり、何も残らなかったかというとそうではありません。

(ここからが本題デス)

今年のSOWL VILLAGE2020ですが、光栄なことに
「対談インタビュー」のライターに任命していただきました。

SOWL VILLAGEのインタビューというのは昨年からスタートした企画でして、イベントをより楽しむ為に出演アーティストやサポートしてくれている方々にクローズアップしてそのバックグラウンドやイベントへの想いを紹介するというもの。

こちらは昨年の記事のうちの一つ。

SOWL VILLAGE 2019 特別企画 エリアインタビュー
http://sowlvillage.com/sowl-village-2019-chronicles-interview/

その企画と執筆に抜擢していただいたのです。
(TAKESABUROさんからDMが来た時は手が震えました…)

結果からいうと、お話を頂いてから準備/インタビュー本番/執筆にいたるまでとても充実していましたし、なにより貴重な体験をさせて頂きました。
イベントは中止にはなりましたが、せっかくインタビュー記事を執筆し、記事も公開になったことですし、今日はそのインタビューにまつわる裏話や個人的な感想、つまりインタビュアーあとがきなるものを残そうと思います。


対談の組み合わせは…

◉関東サイド
TAKESABURO × ILL-SUGI

◉関西サイド
HONGOU × Jambo Lacquer

いずれも各地でシーンの最前線を走るヒーロー的存在。今日はまず「関東サイド」の話を。


 

◉関東 TAKESABURO × ILL-SUGI

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http://sowlvillage.com/sowl-village2020-interview-east/

TAKEさんはご存知の通り
SOWL VILLAGE主催者であり、全国に名を轟かせているスーパーダンサー。

HIPHOP、HOUSEの2ジャンルを”TAKESABURO STYLE”で踊りこなすだけでなく、XXX-LARGESODEEPという2大チームに所属し、その両チームともに全国を巻き込みながら数多くのアクションを起こしてきた文字通り比類のないダンサー。

DANCE@LIVE、WDC、そしてDANCE DELIGHTと、国内最大級のダンスバトル/コンテストで戦績を残してきた一方で日本全国、さらにアジア圏のイベントに出演し、各地のダンサーやミュージシャンと繋がりを築いてきました。
2012年に創立したYELLOWBLACK STUDIOもいまや湘南・藤沢エリアのアイコン的存在。

https://www.instagram.com/_yellowblack_/

もちろん大阪にも数え切れないほど遊びに来られましたね!FRESHでWSをしていただきましたし、City Attackにも何度も出演頂きました。


一方、ILL-SUGIさんは知る人ぞ知る神奈川のビートメイカー。

昨今のビートシーンの盛り上がりの渦中にいる方ですね。ダンサー,DJ,ラッパー,スケーターなどなどストリートからの支持は絶大。
僕が初めて彼のビートを聞いたのはBandcampで見つけた、とあるビート集でした。

https://lunatickrecords.bandcamp.com/album/h-e-r-universal-touch-vol-1-japan

1分10秒ほどのトラックを聴いた瞬間、衝撃が走りました。
イヤホンから脳内に音が飛び込んできているはずなのになんか、遠くから聴こえてくる感じがするぞ!?
スネアの音も鋭い…はずなのにどこか哀愁が漂っている。
最終、めっちゃチルくて穏やかな気持ちになる!

インストのビートでめちゃくちゃに感情を揺さぶられた初めての経験でした。
(ちなみにILL-SUGIさんは他のビートメイカーともアルバムを出されていてそのどれもが素晴らしいので、気になる方はband campやSound cloudでディグってみてください!)

今年のSOWL VILLAGEでは、彼らをはじめ関東のプレイヤーによるその日限りのセッションライブが展開される予定でした。
そうやってステージを共にする二人はどんな関係なのか
そしてTAKEさんから見たILL-SUGIさんはどんなビートメイカーなのか。
気になることが多スギるぜ…!というわけでこのお二人に対談をお願いした、というわけです。

まずお二人に共通しているのは「地元
ホームである相模原~町田ラインの熱さについて、熱く語られています。確かに僕が好きなアーティストも相模原の人が多いな。

それから、TAKEさんは対談の中で

“ビートメイカーも音一個で世界と繋がれる時代だよね。音がやばいっていうところで”

とおっしゃっています。
これはビートメイカーに限らず、ダンサー同士でも一緒ですよね。
音の好みが一緒だったら一気に距離が近づくし
なんなら「一緒にショーケースしよう!」ってなることも。
まさにこれはXXX-LARGEとHEX BEXが出会った時も同じだったんじゃないか?と思うわけです。
TAKESABUROさんの

“初めてHEXのショー見て一発でくらっちゃって
俺からHONGOU君に話しかけに行ったのが最初のコンタクトだと思う”

という言葉の通り、それまで絡みがなくても
ショーを目の当たりにするだけで、「同じ匂いがする!」と衝撃を受けて
しかも話しかけるところまでいったTAKESABUROさん。
ここがまさにHIP HOPの面白いところであり、僕らが今大事にすべきところだな、と。

そうやって音や踊りで繋がった心の友がいろんな街にいるというだけでワクワクしますし
ふとしたことがきっかけで新しい作品や、パーティが生まれるかもしれない。
(もちろんその為には、まずは自分が日々経験を積んで特技や必殺技を磨いておく必要があるわけですが)

XXX-LARGEとHEX BEXは一緒にNYにシューティングしに行くところまでいってるんですよ!
これはもう人生変わるくらいの経験ですよ!
やばくないすか?!やばくないすか!?


 

…失礼。少し落ち着きます…。


 

とまあ、そういうわけで前半の話に戻りますが
ふとしたタイミングでポコっと繋がりが生まれたりするのが
ストリートカルチャーの面白いところであり、僕らがいつまでも夢中になる理由かもしれない。
(まあでもこれはストリートカルチャーに限らず音楽全般に言えることか)

個人的なベストエピソードはILL-SUGIさんがスイスに行った時の話。

彼がビートライブを行ったクラブではフロアにカウチが置いてあったんだとか。
テラハのリビングに置いてあるやつやん。g107001-lもうこの時点でヨーロッパのパーティの概念が揺らぎますよね(たまたまそういうパーティだったのか…?)。来てる人も靴を脱いでリラックスしてたというから驚き。

フロアで靴脱いでソファに寝っ転がってコーヒーでも飲みながらILL-SUGIさんのビートを聴けるパーティ、誰かやってくれ!誰か!


 

以上、関東版のインタビュアーあとがきでした。

「インタビュアーあとがき」と偉そうなこと書いてますが
実をいうと、僕は大阪にいるためこのTAKEさんILL-SUGIさんの対談に立ち会ってはいませんでした。
(あたかも、僕もその場にいる感じで記事を書きましたが笑)
が、大阪編「HONGOU×Jambo Lacquer」の回は、
がっつりインタビュアーとしてお話を伺ったうえで記事を執筆させてもらいました。
その時の様子は次回のブログで詳しくお伝えすることにします。

最後まで読んでくださったみなさん、ありがとうございました!

Seiji Horiguchi

 


sage-horiguchi

Seiji Horiguchiプロフィール

FRESH DANCE STUDIOマネージャー。フリーライター。新聞記者になることを夢見る学生時代を経て、気づけばアメ村に。関西を中心に、アーティスト(ダンサー/ラッパー/シンガー/フォトグラファー/ヘアアーティスト stc…)のプロフィール作成やインタビュー記事の作成を行っている。現在の主な執筆活動としては
・FRESH DANCE STUDIOインタビューシリーズ
・カジカジ、連載「HAKAH’S HISTORY」
・その他パーティレポ、ダンスチーム紹介文、音楽作品の紹介などが挙げられる。大阪のアンダーグラウンドシーンにアンテナを張りつつストリートカルチャーの「かっこいい」を広めるべく日々執筆中。

ご依頼はこちらまで。
sage.the.nara@gmail.com

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